「間取りって、正直どこまでこだわるべき?」
「広ければいいんじゃないの?」
「設計士に任せればうまくやってくれるでしょ?」
こう思っている方、ちょっと待ってください!
家づくりにおいて、間取りは毎日の暮らしに直結する“最重要項目”です。
間違った間取りは、建ててから取り返しがつきません。
でも、うまく設計すれば、「家事ラク」「ストレスフリー」「将来も安心」な家が実現できます。
このブログでは、注文住宅の間取りを深く掘り下げ、後悔しない家づくりのための考え方とノウハウをお伝えします。
1. 間取りは「現状」だけでなく「未来」も見据えるべし
よくある失敗例↓
• 子どもが独立して部屋が余る
• 親の介護や同居が必要になった
• 階段が負担になり、2階を使わなくなる
対策アイデア↓
• 可変性のある部屋:将来は2部屋を1部屋にまとめたり、その逆も可能に
• 1階に寝室や水回りを配置:老後は1階だけで生活完結できるように
• 子ども部屋は「閉じすぎない」:巣立ったあとも多用途に使える空間設計を
2. 間取り設計で意識すべき「5大動線」
①家事動線
→ 洗濯動線が短いと毎日のストレス激減
→ キッチン → パントリー → 洗面・ランドリーを一直線や回遊型に
②生活動線
→ 朝の支度や帰宅後の導線をスムーズに
→ 玄関 → 手洗い → WIC → リビングの流れが定番に
③来客動線
→ 家族の生活空間と来客エリアを分ける
→ 玄関から直接トイレ or 客間に案内できる動線が理想
④通風・採光動線
→ 空気と光が流れるルートも設計段階で考慮
→ LDKに2面採光+吹き抜け or 高窓が有効
⑤育児・見守り動線
→ キッチンから子どもが見える位置にリビング・畳コーナー
→ 階段位置も安全&視界に入るように
3.収納
→玄関:靴・傘・アウトドア用品を仕分けできる土間収納
→キッチン:パントリーは可動棚が便利
→洗面:タオル、洗剤、ストック品を分けて収納
→各部屋:クローゼットの扉開閉のしやすさも忘れずに
ポイントは「何を、どこで、どう使うか」から逆算すること!
4.間取りに“空気感”を加える方法
間取り図には表れにくいけど、暮らしやすさを大きく左右するのが「空気感」。
そのためには、次の3つが重要です。
■ 視線の抜け
• 廊下やリビングに奥行き感を持たせる
• 窓の位置を工夫して“景色を切り取る”
■ 天井高・段差・勾配天井の使い方
• 空間の広さは「面積」だけじゃない
• キッチンは低め、リビングは高めなどで変化をつける
■ 音の抜けと響き
• 家族間の“ほどよい距離感”を保つためにも重要
• 吹き抜けにリビングを配置する場合は音対策を考える
5.家づくりの“後悔ポイント”に学ぶ設計のコツ
実際によくある後悔リスト
後悔ポイント |
改善策 |
廊下が多くて無駄 |
回遊動線で廊下レスに |
コンセントの数・場所 |
間取りが固まったら家電配置まで仮想で考える |
収納が少ない or 死んでる |
「何をどこに仕舞うか」から逆算 |
LDKが広すぎて落ち着かない |
緩やかに仕切る“ゾーニング”を意識 |
階段が暗くて怖い |
吹き抜けや高窓で採光を確保する |
6.間取りづくりに活用できるアイデア集
◎ パントリーは2WAY動線に
• キッチンと玄関両方からアクセス可能に
◎ 和室 or 畳コーナーは“多目的空間”
• 客間・お昼寝・おむつ替え・将来の寝室にも活用可能
◎ ウォークスルークローゼット
• 「通る収納」なら回遊性も収納力もアップ!
◎ “脱衣室と洗面室を分ける”
• 家族が使いやすく、来客時も気兼ねなし
◎ 階段下・空間の死角を「見せる収納」に
• デッドスペースを活かしておしゃれに演出
7. 間取りは「自分で考えない」と後悔する
設計士にすべて任せるのも一つの方法ですが、
「自分の暮らしを自分で理解し、言語化する」ことが最重要。
■ 間取り作成ステップ例
・自分たちの「理想の一日」をノートに書く
・必要な空間・機能を書き出す
・優先順位を決める(全部はムリ)
・設計士に“暮らし像”を共有し、プロの目で補完してもらう
8.間取りは“家族会議”で育てるもの
夫婦間で意見が分かれることも多いですが、何度も話し合うことが家づくり成功の秘訣です。
■ おすすめの進め方
• それぞれ「譲れないポイント」を3つ出す
• 優先順位を共有
• プロの提案も受けながら調整していく
まとめ|最高の間取りとは、「家族にとって意味がある空間」
注文住宅の設計に正解はありません。
でも、“あなたの家族にとっての正解”は、間取りの中に必ず見つかります。
建物の大きさやグレードよりも、「どんな暮らしをしたいか」にフォーカスすることが、心地よい家づくりへの近道です。